コストを抑えて期間短縮で開業できる物件として、注目されている居抜き物件ですが、気づきにくいデメリットもあるといわれています。
実際に契約を検討している段階というのであれば、メリットとデメリットをしっかりと理解しておくことで、より適切な物件を選ぶことができます。
そこで居抜きのメリットとあわせて、気づきにくいデメリットについてご紹介したいと思います。

・居抜きのメリットは

居抜きは以前の借り主が使用していた設備や備品をそのまま使うということができる入居方法で、前の造作を活用するので、内装工事代金や厨房機器代金などの費用が少なくても開店できるという利点があって、初期投資が抑えられるという大きなメリットがあります。
業種が同じ店舗ならそのまま利用することができて、内装工事を一からするのに比べて、期間も短縮されるというメリットもあります。
すぐに開店できる居抜きは、厨房機器やテーブル、椅子、什器などの設備などについては必要なものだけを揃えればいいので、時間も手間も省けるのです。

・居抜きのデメリット

居抜き物件は、過去に入居していた店舗の内装や厨房設備、空調設備、什器といったものをそのまま利用することができるのですが、一方、開業前に思い描いていたお店にあったイメージの物件を探すことはなかなか難しいようだといわれています。
前のお店の内装などがそのまま残された店舗なので、リーズナブルに開業できるのですが、レイアウトにはどうしても制限があります。初期投資を低く抑えることができますが、居抜き物件の中には造作譲渡料の支払いを求められるという場合もあり、その点は注意をしておきましょう。
工事期間短縮が図れて、開業までの家賃負担も低くなるのですが、店内のレイアウトはある程度決まってしまっているために、イメージ通りに内装工事がしにくいという点が挙げられるのです。飲食店関係は、水回りの厨房やトイレの改装は難しいといわれているのです。
居抜きで入居した場合、設備が古くて使えないといった場合もあって、新たに購入しなければならないものも出てきて、造作譲渡料にプラスして、造作工事費も発生してしまうということになる場合もあるのです。

・物件選びに当たって

居抜きにはメリットとデメリットがあり、物件を選ぶ際には設備については入念なチェックが必要といえます。居抜き物件を見学する時に、設備がきちんと使えるのかどうかという点は必ず確認することが大切です。以前入居していた人がお店を閉店してからの期間が長いという場合は特に注意をしておきましょう。
同じ業種なら、サービス内容によっては以前の店舗の客が取り込めるといった可能性もありますが、居抜き物件の中には、お店が経営不振で撤退した場合などもあって、同じ場所に同じような店舗を構えるという場合、新たに開業しても客足が向いにくいという立地かもしれません。
そのような点については入居前に入念にチェックを行っておくことが大切で、契約前に不動産会社に必ず確認しておくことが不可欠です。また、電気や水道、ガスなどは必要な量を満たしているかどうかも確認ポイントになります。
事前によく確認しておくようにしましょう。

・まとめ

居抜き物件は短期間で開店でき、店舗物件の内装工事を一部変更するだけというメリットなどがあり、工事期間が大幅に短縮でき、初期費用を低く抑えることができるというメリットがあります。
一方、レイアウトにはどうしても制限があり、初期投資を低く抑えることができますが、分かりにくいデメリットもあるのです。そのため、居抜き物件に入居を考えているという場合には、入居前に入念にチェックを行っておくことが大切で、契約前に不動産会社に必ず確認しておくようにしておきましょう。

居抜き物件を探す場合は専門の不動産会社がおすすめです。
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